『幸せ』とは、何だろう? (お話)

皆様、こんにちは。お元気にお過ごしでしょうか?
今年も残すところ、一ヶ月となりましたね。この一年間、皆様、大変お疲れ様でした。昨年に続き、今年も新型コロナウィルスの影響で思うようにいかないことが、いろいろと多くありました。しかし、その中でも楽しく笑っていたことがあったとしたら、そして、そのひとときを思い出し感謝をすることができたとしたら、この一年もなかなか良い一年だったと思えるのではないでしょうか。

さて、今回は「幸せ」について考えてみたいと思います。

「悩み、苦しみ」という泥水が濃いほど、「幸せ」という大輪の花が咲く。
お釈迦様の台座は、「蓮の花」である。
蓮の花は、泥水の中からしか立ち上がってこないと言われている。真水では難しい。
(「ありがとうの魔法」小林正観著)

「泥水」とは、人生においての「辛いこと」「悲しいこと」「思うようにいかないこと」で、
「蓮の花」とは、「人生の苦難の中で、幸せの花を咲かせること」です。
その花の中の実が、「悟り」とのことです。

人生において、美しい花を咲かせるために泥水は必要であると考えると、「思うようにいかないこと」を、プラスにとらえることができます。
全てを受け入れることから、ここから幸せの道は始まります。

実を言うと、「幸せ」という名の絶対的な名称を持つ現象は、この地球上には存在しません。
「幸せ」は、幸せを感じた人にのみ存在するのです。
自分の周りのものをよく見て、それが当たり前ではなく有り難いものだと気付くと、「幸せだ!」と思えるかもしれませんね。

また、「正しい」より「楽しい」を追及する生き方を選ぶと、楽な生き方や幸せな生き方につながります。
正しい生き方を貫こうとするあまり、自分の周りとトラブルを起こしたり、怒りや憎しみの思いを持つ生き方は、苦しいです。幸せを感じ笑顔で生きるためには、「正しい」より「楽しい」を選んでみてははいかがでしょうか。自分にやさしく、他者にやさしく、全ての命にやさしくです。やさしいは、楽しくて幸せです。

さらに、自分の心の中に、「ユートピア」を築きましょう。
天国には、「パラダイス」と「ユートピア」があり、「パラダイス」は誰から見てもその人が幸せに見える状態で、「ユートピア」は外からは分からないけれど、本人が「天国にいる」と認識している心の状態です。
「パラダイス」は、名声、地位、富、などを手に入れて、他者からは人生の成功者に見えるかもしれません。
しかし、そのようなことがなくても、思うようにいかないことがたくさんあっても、「今日も一日元気に過ごせて良かった。有り難かった。」と思えば、心の中は幸せいっぱいで、その人は「ユートピア」にいると感じます。
幸せは、自分の心が決める”です。

昨年からの新型コロナウイルスの蔓延で、私達は当たり前にできていたことがどれほど幸せなことだったことかに気付くことができ、会いたい人に会いたい時に会えることなどが「幸せ!」と、今、心の底から思えますね。

これから年末年始はお忙しいとは思いますが、3Kを心に置いて過ごされませんか?

一つ目は、自分の周りの有り難いことや幸せに「気付く」のK
二つ目は、それに喜び、「感動する」のK
三つ目は、それに心から「感謝する」のK

そして、笑顔で、「私は幸せ!」を口癖にして、毎日を積み重ねていきましょう。
いつかきっと「幸せ」の大輪の花が咲くことでしょう。

皆様のご健康とお幸せをお祈りしています。どうぞ良いお年をお迎えください。

2021年12月    鴨川美津恵