メルちゃんという天使(お話)

2018/ 6/18 11:55

暑さの厳しい毎日ですが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか。体調を崩されないように、できるだけ身体を休めて、体に良いことをたくさんしてあげてくださいね。

大雨の被害にあわれた方々には、心からお見舞い申し上げます。心身共にお元気になられるように、お祈りしています。

さて、6月10日の雨の日のこと、友人の住いに真っ白い猫が入り込みました。体は瘦せてガリガリで、お腹の具合が悪いのか、ウンチはポトポト・・・。歩き方と言えば、後ろ足がふらふらとしています。

友人は2度までは外に出したのですが、3度目に入っていた時は「もう外には出さない。面倒を見る」と決心したそうです。

私が会ったのは、11日の夜のことです。私の目を、優しくジーと見てくれて、心と心が引き合いました。お互いの愛を感じたのです。

友人は、その白猫ちゃんを大変可愛がり、息子さんが、「メル」(フランス語で海)と名付けてくれました。メルちゃんは食欲もあり、「この調子だと、これからどんどん太って元気になるね。白くてきれいだし、ここの看板猫になるね」と、みんなで話していました。友人の後をちょこちょことついて回り、甘える様子のメルちゃんは、それはそれは愛らしかったです。

食欲はあるメルちゃんでしたが、下痢が止まらないので、もっと元気になってもらいたくて、6月27日に動物病院へ。病院で診てもらったところ、高齢のオス猫で、血液検査では腎臓が少し弱っているが、猫エイズや猫白血病はなく、大腸も大丈夫でした。その日は下痢止の薬を飲み、次の日から腎臓の薬を飲み始めました。しかし、病院での検査がショックだったのか、薬の副作用なのか、寿命なのか、その日を境にメルちゃんの体調がどんどんと悪くなり、あっという間に歩けなくなってしまいました。

7月2日は、横になって頭しか動かせなくなったメルちゃんの体や足を、友人と一緒に祈りながらさすって過ごしました。そして、7月3日の昼頃に友人からメールがあり、それはメルちゃんが、光の世界に帰ったとの知らせでした。悲しくて悲しくて、泣きました。

メルちゃんは、白いふわふわの可愛い天使でした。メルちゃんは、光の世界からこの世にやって来て、どのように生きていたのか、全く分かりません。でも、光の世界に戻る時に、私たちの目の前で、愛の光をパッと輝かせて、私たちに愛をたくさん与えてくれ、私たちからも愛を引き出してくれたのだと思います。私は、メルちゃんに会いたくなった時は、「メルちゃん、ありがとう。そして今も、光の世界から愛を送ってくれているので、ありがとう」と、言っています。

この世での出会いと別れはたくさんありますが、出会った人や動物や植物や生きとし生けるもの全てに「出会ってくれて、ありがとう」という思いで、一緒にいられる間は、一緒に仲良く生きたいです。そして、この世での別れがあっても、いずれはみんな光の世界に帰るのだから、そして私たちはずーっと一緒なのだから、「これからも、ずーっとありがとう」と言いたいと思うのです。

皆さんお一人お一人に、愛を込めて「ありがとうございます」と伝えたいです。出会えて幸せです。これからもずーっとずーっと、皆さんのお幸せを祈っています。

2018年 7月  鴨川美津恵